株式会社 那知組

【所在地】北海道富良野市緑町2-1 【TEL】0167-23-3585 【事業内容】建築土木・設計・施工・一級建築士事務所・不動産

最終更新日:2018年3月9日

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家作りは人作り。人と人の縁が築く会社の歴史

個人住宅から公共建築まで、富良野の暮らしを支え続けて

1946年に大工仕事の請負業として開業し、70年以上の歴史を築いてきた。富良野の老舗だからこそ、地域の暮らしに密着した住宅を建てられるのが強み

富良野高校や富良野協会病院、富良野演劇工場ほか、数多くの公共建築に関わってきた株式会社 那知組。フラノマルシェなどの商業施設やマンション、個人住宅も幅広く手掛け、創業から70年以上の歴史を築いてきた。

現在、社員数は18人。少数精鋭のプロ集団を率いるのは、3代目の平沢幸雄代表取締役社長だ。富良野商工会議所副会頭などの要職を務め、温厚で実直な人柄は、地元の経済界でも幅広い信頼を集めている。建設業界は代々子供に跡を継がせる社長が多いが、平沢社長と故・井野澄雄前社長は、もともと部下と上司の間柄。40年以上前、創業者の娘婿だった先代が東京の建築会社へ修業に向かった時、たまたまその会社にいたのが、旭川出身で12歳年下の平沢社長だった。

平沢社長は水田農家の三男に生まれ、旭川工業高校の建築科を卒業後、東京で就職。先代とは、そこで2年間一緒に働いた。そして1976年。29歳の時に、環境の良い北海道で子供を育てたかったこともあり、先代の熱心な誘いで那知組に入社。そして、先代の猛烈な仕事人間ぶりに驚かされることになる。

先代は寝る時も業務用のメモ用紙を離さないほど仕事熱心で、毎日仕事の話ばかり。「平沢なぁ。あの現場どうなってる?」「平沢なぁ。日曜や雨の日も、働きたい大工さんはいるぞ」。次々と指示を出され、東京時代よりもずっと忙しくなった。それでも戦国時代の武将と側近のように力を合わせ、競争が激しい建設業界で戦い抜いてきた。

地域貢献のため、公職にも励む平沢幸雄代表取締役社長。商工会議所副会頭、交通安全協会会長、建設業協会会長を務める

「先代は1年365日、仕事のことしか考えていなくて、仕事に厳しい人でした。でも贅沢をせず、私利私欲がない人で、この人になら付いて行けると思ったんです」。先代は決して贅沢をせず、会社の経費削減にもうるさかった。

「会社は仕事がなくなっても2年間は社員が暮らしていけるように、貯えておかなきゃだめだ」。それがモットーだった。

堅実な経営で、企業としての基礎体力を蓄えること。

その大切さを平沢社長が実感したのは、1990年代にバブル経済が崩壊した時。建設業界の景気が急激に冷え込んでも、同社では資金繰りの心配がなかったのだ。そして亡くなった先代の後を継いで20年以上経った今も、先代の仕事に対する真摯な姿勢や、会社を守るための教えを決して忘れない。

社長就任後は「快適な住まいの創出」を目指し、低価格でコンパクトな北方型住宅の提案に取り組んできた。全国規模の大手住宅メーカーよりも、地域に密着した住まいを設計・施工できること、建てた家が5年後、10年後、修理が必要になった時、すぐに飛んで行けることが、富良野の建設会社ならではの強みだ。

「社員には富良野で働かせてもらっていることに感謝し、人の輪を大切にしてほしいと思います。家は一度建てたら、何十年も残る自分たちの作品です」。そう語る社長自身、地域への恩返しをと交通安全協会の活動に力を入れ、今は富良野でドライブを楽しむ海外観光客のために、交通標識の整備などに尽力。「仕事はお金ではなく人のため、みんなの幸せのためにするもの」という信念を、社会貢献に広げている。

公職で多忙な社長に代わって社内の実務を担うのは、一級建築士の林誠専務(写真中央)。荒崎主任を交えて打ち合わせ中

工事部で設計から施工まで、あらゆる業務を担う主任の荒崎真由美さんは、入社して約20年。平沢社長が「責任感が強くて頑張り屋。これからも会社を背負っていってほしい」と期待する中堅社員だ。穏やかな笑顔が印象的な女性だが、現場では仕事に妥協がなく、厳しいと評判だ。

中富良野町生まれの荒崎さんは富良野高校を卒業後、札幌のデザイン専門学校へ進学。インテリアコーディネーターを目指していたが、卒業を前に就職活動に駆け回っていた当時は、まさに就職氷河期。札幌でインテリア関係の就職口は見つからず、富良野へUターンして同社に入社した。建築業界で女性社員の仕事といえば、内勤の事務が普通だった時代のこと。工事部で家作りに関わりたいという女性は、同社だけでなく富良野の建築会社で初めてだった。当時専務だった平沢社長が面接を担当し、男社会で若い女性がやっていけるのかと心配したが、荒崎さんの熱意と意志の強さに負けたという。

工事部の女性第1号として、苦労はなかったのだろうか。

安全第一で工期を厳守。チームワークを発揮して、円滑にかつ正確に仕事を進めていく

「家を建てる奥様たちは、担当者が女性だと相談しやすいって言ってくださいますし、現場でも力仕事の男性って意外と優しいですよ。今は女性の鉄筋工さんや左官さんも多いし、現場はすごく楽しい」と荒崎さんは明るく笑う。

建築の道に方向転換したことに、後悔はない。生前の先代に「インテリアコーディネートより、家を建てる方が面白いべ?」と声を掛けられたこともあった。おしゃれな個人住宅のニーズが高まる今、インテリアを学んだ経験も役立っている。

工事部主任の荒崎真由美さん。設計から工事の管理、現場監督まで何でもこなし、会社にとってなくてはならない存在

また、同社では社員が資格取得に熱心で、積極的に建築士などの試験を受けている。

荒崎さんは忙しい仕事と平行して勉強を続け、難関の1級建築施工管理技士を取得した。さらに建築・医療・福祉を幅広く学び、福祉住環境コーディネーター2級検定にも、社内でいち早く合格。今年は富良野市内の農家さんの4世代住宅を担当し、勝手口の広さや洗濯スペース、リビングの眺めまできめ細く配慮し、家族が将来も快適に暮らせる家を設計した。

そんな荒崎さんのリフレッシュ法は、休日に家でくつろぐこと。「鳥好きのお客さんの影響でジュウシマツを飼い始めて、姪と一緒に世話をしています。部屋に放して、おいでーって呼ぶと飛んでくるんですよ」と目を細める荒崎さん。家で過ごす時間を大切にする人だからこそ、住む人に優しい家を建てられるのだろう。

職長として、現場監督を補佐する徳武尚貴さん。仕事は忙しいが、周囲の笑顔にやりがいを感じる毎日。社員や協力業者の人たちと交流できる忘年会も楽しみ

工事部で一番の若手は、入社して8年の職長・徳武尚貴さん。現場監督の補佐を務め、工期を守るためには残業や休日出勤も進んで引き受け、忙しい毎日を送っている。

上富良野町出身の徳武さんは、一度富良野を離れて自動車工場やトラックの運転手など、さまざまな仕事を経験してきた。富良野に帰ってきて2年目に、先輩の紹介でこの会社へ。短期雇用契約で働き始め、頑張りを認められて正社員として採用された。

「安全第一の仕事ですから、先輩たちは優しいだけじゃありません。厳しい時もあります。でも面倒見がいい人ばかりで、3、4年で仕事に慣れました。現場は体力的につらいし、冬の寒さが厳しい時期はきついですが、仲間たちと『何とかなるさ』と笑い合っています。何より建物が完成して、お客さんたちに『ありがとう』って喜んでもらえるのがうれしいです」。いつも仕事仲間とお客さんの笑顔に励まされると、少し照れながら語る徳武さん。昨年は2級建築施工管理技士の試験に合格し、今後は1級を目指すつもりだ。

社内でも「性格が素直で、仕事を理解してくれている」と評価は高い。

平沢社長は「几帳面で礼儀正しく、頼まれた仕事は断らずにやり遂げてくれます。去年は台風の被害が大きかった南富良野町で、ボランティア活動に率先して参加していたんですよ」と教えてくれた。

棟梁の西村正義さん(写真中央)は、入社して50年近い大先輩。長年の経験と熟練の技が、家作りを支える

徳武さんは家に帰れば、8歳と3歳、10カ月の3人の子のお父さんだ。家族のためにも、病気やけがはしないように気を付けている。富良野に戻ってきてよかったと思うのは、家族や友人たちと共に四季を感じる時。雪が残る白銀の山並みと、薄紅色の桜のコントラストが美しい春。キャンプやビールパーティーで盛り上がる夏。紅葉の秋。スキーが楽しい冬。

釣り好きの徳武さんにとっては、北海道の中心部から、道内各地の海へ出かけやすい環境も魅力だ。「富良野は昔からの友人知人が多いので、何かあった時は心強いです。家族で遊びに行ける施設が、もっとあったらいいなと思うことはありますが」。

地域の生活を知っているからこそ、暮らしやすい家を建てられる。仕事に懸ける誇りは誰にも負けない

いつかファミリー向けの新しい施設が富良野に誕生する時、現場監督を務めるのは徳武さんかもしれない。

お父さんが作った施設で遊べたら、子供たちはどんなに楽しいことだろう。

企業概要

企業名 株式会社 那知組
設立年月日 1966年12月23日
業種・職種
業務内容 建設業・設計業・不動産業
勤務時間(一例)
給与(一例)
諸手当 賞与(年2回)・燃料手当 

該当者支給(家族手当・扶養手当・資格手当・通勤手当等)
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住宅建設を含めた建築物全般、新築や増改築工事及びリフォームの仕事です。若手技術者を育成しながら、建築に関する実務を習得してもらい、正社員として働いてもらう仕事です。

国家資格取得まで4〜5年間は主に先輩職員の指導を受け、工事監理を補佐します。また、事務所ではパソコンをを使用し、住宅の図面作成の作業もあります。

尚、資格取得に向け勉学や講習会等への積極参加を促す意味でも、会社として支援策や費用負担制度もあります。

自分が関わった住宅や建物が地域の中に形として残る有意義な仕事を一緒にしてみませんか。

電話番号 0167-23-3585
FAX 0167-23-4887
ホームページ http://www.nachi-home.co.jp/
所在地 〒076-0021 富良野市緑町2-1

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