有限会社菓子司新谷

【所在地】富良野市朝日町4-7 【TEL】0167-22-2042 【事業内容】和洋菓子製造小売業

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挑戦を続ける老舗菓子店

育ててもらった富良野に、お菓子を通じて貢献したい。

JR富良野駅から歩いて5分ほど。

十字街と呼ばれる市の中心街に店を構える「菓子司 新谷」は、1914年に菓子問屋として営業を始め、富良野とともに歩んできた老舗菓子店だ。

一番人気の「へそのおまんぢう」。富良野産小麦のしっとりしたカステラ生地の中に、美瑛産しゅまり小豆のこしあんがたっぷり

看板商品は、へその街・富良野を代表する銘菓として1974年の発売以来愛され続ける「へそのおまんぢう」。

道内各地のスーパーや物産展でも引っ張りだこのヒット商品「ふらの雪どけチーズケーキ」や、富良野市周辺の食材を使った加工食品ブランド「メイド・イン・フラノ」の第1号認定商品にも選ばれた「ふらのチーズケーキ」といった洋菓子も広く知られている。

お菓子好きなら、これらの商品を一度は見たり食べたりしたことがあるのではないだろうか。

エネルギッシュに新谷を牽引する森本社長だが、プライベートでは「家族が一番」。どんなに忙しくても週に1日は家族とのんびり過ごす。最近は家で人生ゲームがブームとか

ここで総勢41名の従業員を率いるのが、すらりとした長身に笑顔が爽やかな森本吉徳社長。

新谷は2008年、当時、社長同士親交のあった千歳市の「菓子工房もりもと」のグループ会社になった。

吉徳社長は、もりもと現会長である父、現社長の兄に次いで新谷の舵取りを任され、2017年11月に就任したばかり。

これまで愛されてきた味とお客様を大切に継承しながら、さらに地域に貢献すべく精力的に取り組んでいる。

月に2~3回は、各部署の責任者が集まっての定例会議

「僕は他社での修業時代も含めて、ずっと製造畑。もりもと創業者の祖父がパンと和菓子の職人だったので、職人として経験を積むのが自然の流れで。とにかく良い原料を使って最高においしいものを作れと、叩き込まれてきました」

富良野と千歳。

拠点は違っても、「おいしいものを届けたい」という想いは同じ。

「父は新谷の味を作り上げてきた当時工場長の後藤武俊さんを職人として非常に信頼していたので、安心して一緒にやってこれました。今も顧問として指導してもらっています」

店舗2Fの事務所にて、後藤顧問(左)と天野課長(もりもと本社より出向)

社長は「北のアトリエ」※  の代表も務めているため、新谷に出勤するのは2週に1度。

「社内に僕のデスクは無いんですよ。もっぱら会議室が定位置で」。

常に社内を動き回るエネルギッシュな仕事ぶりを見れば納得。わざわざデスクを置く必要がないのだ。

離れていても、大切なのはコミュニケーションの密度。

メールや電話はもちろん、自分の言葉で思いや考えを伝える日報メールも毎日欠かさず配信する。

そんな中で皆に繰り返し伝えているのが、「まずはバットを振ってみる」という言葉だ。

 

※北のアトリエ・・・「もりもと」のグループ会社

ケーキから和洋菓子まで、新谷の商品は豊富なラインナップ。常に売れ行きを確認しながら補充するのも販売の仕事

「何か思い立ったらまずはすぐ行動に移そう、今までの概念を壊すために新しい事にチャレンジすることが大事だと伝えています」。

この1年でしっかりと手応えを感じている。

新谷が最も大切にしているのは、長年会社を育ててきてくれた富良野を、もっと盛り上げていくこと。

そのために求めているのは、お菓子が好きで新しいことにチャレンジする好奇心を持った人。

そして何より、地元と新谷のことが好きな人に仲間になってほしいと考えている。

「お店のインスタグラムをやりたいね」。2人のアイデアはすぐ採用され、何をアップするか日々相談しながら情報発信している

今年入社した種田佑希さんと佐藤菜々さんも、そんな期待をもって迎えられた大切な一員。2人とも、子どもの頃から新谷のケーキを食べて育ってきた。

「クリスマスや誕生日のケーキはいつも新谷。仕事をするならお菓子屋さん、お菓子屋さんだったら新谷と、自然に考えていました」と、種田さん。

もりもととの合同入社式では、4人の新入社員を代表して挨拶する大役を果たした。

店内の様々な仕事を、ぐんぐん吸収している種田さん

歓迎会や新入社員研修も2社合同のため、人数は総勢60人余りとかなりの規模に。

「こんなに大きな会社のグループなんだ」と驚きつつ、2週間の合同研修、新谷でさらに1ヵ月の研修を経て、希望通り販売スタッフとして店頭に立つ。

同期4人のうち、販売に配属されたのは種田さん1人。「周りはベテランの先輩方ばかり。色々聞きながら学んでいる最中です」

実は人見知りという種田さん。

「一番辛かったのは研修時の試食販売。慣れれば平気なんですけど、最初は自分からお客様に声をかける勇気が出なくて…。その後、新谷の工場でジャムを塗るなどの作業も経験したのですが、やってみるとこれが楽しくて。製造の方がいい!って思っちゃいました」と笑う。

今では接客にも慣れ、顔を覚えて声をかけてくれる常連さんも増えてきた。

それでも、のし紙や発送の手続きなど、学ぶことはまだたくさんある。

「一番難しいのは、お客様に味の説明をすること。商品の知識さえあればいいという訳ではないんです」

お手本は店長だ。

「あまり年が変わらないのに、お客様への対応の仕方も言葉の遣い方もとてもうまくて。早く近づけるよう頑張っています」

商品のディスプレイを考えるのは難しいと同時にやりがいも。季節感をどう出すか、腕の見せどころ。全国の催事にも出向く石田店長(右)は身近で大きな目標

一方、同期入社の佐藤さんは企画担当。

販促物の企画制作や出荷業務など、クリエイティブな仕事も担っている。

ケーキ作りが趣味で製造を希望していたが、研修で電話対応やパソコンのスキルなどを見込まれてこのポジションに就いた。

「配属先が企画と聞いた時はびっくり。どんな仕事か想像できなくて最初はとまどいました」

販促物の制作では、自分で商品の写真を撮ったり原稿を用意する。

新商品の説明は、原料など文字で知る情報だけではどんな商品か分かりにくいため、試食時の感想も盛り込むなど工夫している。

後藤課長と2人で企画を担当している佐藤さん。「ケーキ作りが好きで製造を希望していましたが、販促物を扱う仕事と聞いてびっくりしました」

夏には、初めてデザインにも取り組んだ。

「お菓子の詰め合わせギフトのチラシを作りました。普段デザインは外の会社にお任せしているので、どんな風に作ればいいのか、ネットで調べたり他の店のポスターやチラシを参考にしたり」

大変だったのでは?と思いきや、「初めて聞く言葉もたくさん出て来るし覚えることはとても多いんですけど、やることすべてが初めてなのでむしろ楽しいです」と、頼もしい言葉が返ってきた。

今年新卒で入社した種田さんと佐藤さんは、休みが合えば一緒に出かけることもあるほど仲良し。仕事の悩みなども相談し合う

2人は9月にお店のインスタを立ち上げた。

「お店のインスタをやりたいって会社に相談したら、始めることになりました。これから協力し合って交互にネタを上げていくので、ぜひ見てほしいです」。

チーズケーキギフトにリボンでオリジナルのラッピングを施したら、「今では私専用の係になりました」と教えてくれた種田さん。

ケーキ好きな友人に「こんなの出るから食べてみて」と自ら新商品を推しているという佐藤さん。

入って間もないメンバーも、着実に新谷のファンを増やす力になっている。

20人以上いる製造部門を率いる後藤課長。「工場をしっかり回しながら、後輩も育てていかないと。自分が何をすべきなのか先読みできる人材を育てたい」

続いて話をうかがったのは、課長として製造と出荷を統括している後藤利城さん。

18歳で入社し、勤続15年になる。

贈答品にも重宝する和菓子も、充実のラインナップ

実は、後藤さんは前出の後藤顧問の甥。

叔父の勧めで入社し、そこで初めて叔父が数々の看板商品を開発をしてきたことを知ったそう。

自身も生ケーキの商品開発を担当することになった際、大先輩の叔父にアドバイスをもらい、力になってもらった。

店の奥には、ガラスで仕切られた厨房が。製造スタッフたちが手際良くケーキを仕上げていく様子が見られる

「最初は朝から晩までふらのチーズケーキを作り続ける毎日。

ところが一人で出来るようになったら、いきなりパートさん5~6人を受け持たされて。

二十歳前で自分よりずっと年上の方々をひっぱっていくのは、なかなか大変でした」と振り返る。

手早くかつ美しく仕上がったデコレーションケーキ。急な要望にも迅速に対応してくれる

新谷では自分の持ち場だけでなく、他部門の仕事も理解できるようにと、社員に「マルチジョブ」を推進している。

後藤さんも、催事の実演販売で接客を経験した。

「どういう商品が喜ばれて、どういう表現をすれば買ってもらえるのか。お客さんの反応がダイレクトに分かるので、作っているだけでは分からない気づきがありました。商品を作る上ですごく役に立つし、そこを反映できればきっといい商品ができると思います」

今は多岐に渡る仕事を任される立場。

生産や出荷などの進捗管理、品質保証や企画の仕事もあり、守備範囲はとても広い。

「企画の仕事には店舗の飾り付けや商品の陳列の仕方を決めるというものまであるので、正直、そこまで!?と思いましたけど、社長から任された以上はやり遂げないと。まずは仕事が円滑に回せるようにして、次に育ってきた人につないでいきたい」

家では2人のお子さんのパパ。小1の息子さんはケーキづくり体験に参加して以来、「僕もケーキを作る人になりたい」と話しているそう

会社では、地元の生産者の方達と一緒に作り上げた商品にも力を入れている。

スイカの作付面積日本一を誇る天間農産本舗のスイカや高橋農園のハスカップ、

自家焙煎珈琲専門店・すぎやま珈琲のコーヒー豆、大西養鶏場のさくらたまご・・・。

紹介を受けたりツテをたどったりしながら、企画段階から多くの商品を形にしてきたのも後藤さんだ。

入社直後からさまざまな経験を積んできたからこそ、社長の言う「まずはやってみよう」を自然体で実践できているのかもしれない。

地元の素材を使った生ケーキの中で、種田さんのお気に入りはチョコケーキとガトーフレーズ。季節の新商品も随時登場する

毎年夏には、一大イベント「北海へそ祭り」が開かれる富良野。

この時に行う「餅播き」ならぬ「へそのおまんぢう播き」は4年続け、すっかり名物になった。

祭りが50回目を迎えた今年は、吉徳社長と市長で500個ほどを播いたそう。

「“へそまん”はへその街・富良野を紹介できる面白い商品。多くの観光客に食べていただき、店とともに富良野を知ってもらうきっかけになれば」。

富良野の土産店で「へそのおまんぢう」はダントツの人気。複合商業施設「フラノマルシェ」では、夏場毎日のように試食販売を行っている

新谷の店舗は工場併設の1軒だけ。

これからも他の地域に出ていくのではなく、この場所でいかに喜んでもらえる店をつくるかを考えている。

お菓子を通じて、富良野に貢献していく。

そのために出来ることを、まずはやってみる。

一つひとつの小さな仕事の積み重ねが、大きな目標につながっていくのが見える会社。

やさしい甘さの「へそのおまんぢう」から、そんな静かな熱い想いが伝わってきた。

「富良野が好き、お菓子が好き、新谷が好き」という仲間が集まる会社。社内は風通しのよいアットホームな雰囲気だ

企業概要

企業名 有限会社菓子司新谷
所在地 〒076-0026 富良野市朝日町4-7
電話番号 0167-22-1444
FAX 0167-22-2194
メールアドレス product@yukidoke.co.jp
ホームページ http://yukidoke.co.jp/
設立 昭和29年10月5日
事業内容 和洋菓子製造販売

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